アジアンタイヤとは、韓国や、中国など近隣アジアで製造されている、とても安価に流通しているタイヤのことを指します。
インチアップをするとタイヤコストが桁違いに上がってしまうので、少しでも安くという理由で多く選ばれますし、サイズによって国産の半分以下のものもあり流通も以前よりは増えているようです。
アジアンタイヤはもたないとか、危険だとか、スタッドレスについても効かないとか、バックりとした情報しかないので、具体的に何が違うのかを今回は書きたいと思います。
※ここで書くアジアンタイヤは一般的に安価に日本で流通するタイヤであり、アジアンタイヤの全てではありません。
1、ゴム質の違い
国産タイヤとアジアンタイヤの違いの一つとして、ゴムの性能があります。
国産タイヤはゴムに含まれるオイルによって、劣化しにくさ、柔らかい、靭やかさを長い期間保ちます。
それに比べアジアンタイヤは、ゴムの劣化が早く、風化が早い段階から始まります。柔らかさを保てず、比較的ヒビが入るのが早いです。
靭やかさが保てず、コーナリング時ハンドルを切ってからの反応が遅くなります。
夏タイヤであれば大きな事故にさほど直結しないのかもしれませんが、スタッドレスの性能差となれば、危険になるかもしれません。なぜなら、スタッドレスの性能で、柔らかさは残溝と同等に重要な性能だからです。
柔らかさが長く持つか、持たないか、これは大きなスタッドレスタイヤの価値の差になってきます。
2、重量?の違い
何度か同じサイズのアジアンタイヤの重量を測ってみると、国産タイヤより8~14%ほど軽いものが多いです。
この差は何に出るのか・・・
厚みです。
トレッド面(道路に接する面)や、サイドウォール(タイヤ側面)などに現れます。
トレッド面は溝もあるのでそこそこ厚さが出ますが、サイドになると、アジアンタイヤは、国産に比べて40%近く薄くなっているものがあります。
わかりますよね。
アジアンタイヤ国産タイヤに比べて薄いんです。
そして、国産タイヤは同じサイズを測ればほとんど誤差が数グラムで済むのに対し、アジアンタイヤは何十グラムも差が出ます。これは厚みが一定ではないことを示します。
そのせいなのか、運搬時にバンドできつく締めるとタイヤが変形してしまうことが多いです、ネットで安くアジアンタイヤを購入したお客様の持込まれるタイヤの変形は、たくさんのガソリンスタンドスタッフが経験している事実です。
※全てのアジアンタイヤではありません。
3、3年目=10年目?
いままでお話した差は冬タイヤで大きく現れます。
どんぐらい、アジアンタイヤの冬タイヤは効かないの?ってお客様に聞かれるので、私はこう答えています。
「3年目のアジアンタイヤは、10年目の国産タイヤと同じぐらいの性能です。」
ちなみに、これは「氷上性能」です。
ゴムの柔らかさを保てないので、こういう結果になるんだと思います。
雪上性能は、溝があればなかなか効きますよ(笑)
4、まとめ
安価なことは決して悪いことではないです。使いようだってことです。
あと数年で車を手放すので、とりあえずとか、数年で替える事を前提に、インチアップで格好良く乗りたいとかならオススメします。
ただ、個人的な意見を述べるなら、大切な家族を乗せて走る車には向きではないと思います。
藤田燃料 編集部
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