よく、タイヤ量販店などで数年経ったタイヤが「保管状態が良いので大丈夫です。」と販売がされているのを聞くとなんとも心苦しくなってしまいます。
また、ネットでタイヤを買って、「比較的新しいタイヤで良かったです♪」というクチコミがあって、2年前の製造だったという・・・
それがスタッドレスタイヤであれば最悪です・・・・・。
タイヤの製造年に対して敏感な我々からすると、その保管状態がベストの状態なのか?換気は?温度は?湿度は?と聞きたくなってしまう話です。
とはいえ、タイヤメーカーでさえ、新車のタイヤサイズの多様化と、サイズ変更により何年も不良在庫化してしまうタイヤが発生してしまうようで、数年経過したタイヤが普通に市場に出回ってしまっている事実も避けて通れません。
年数の経過したタイヤを買って大丈夫なの?そんなお話です。
- 1、新品タイヤは4~5年で「使用済みタイヤ」として処分される。
- 2、スペアタイヤのこと。
- 3、消費制限を設けるべきと考える。
- まとめ
1、新品タイヤは4~5年で「使用済みタイヤ」として処分される。
新車が販売される度に、タイヤのサイズの主流が変わってきて、どんどん需要の無くなるサイズの不良在庫が増えていってしまう。また、ある程度のサイズをメーカーとしては在庫しなくてはならないので、それが売れなければ、どんどん経年タイヤが増えていってしまいます。
で、メーカーとしては4~5年で「使用済みタイヤ」として必ず処分します。保管期間も使用しているとみなしていることになります。
例えば5年経った新品タイヤが、市場に出回って、それが3年使用されたとすれば、そのタイヤは8年モノになる。そのときにそのタイヤにどんな不具合が出るのか、劣化の具合はどうか、その先の不測の事態もありえます。
製造後2年経過した新品タイヤを購入した場合、2年寿命の短いタイヤを買ったと思って下さい。
メーカーで保管されていたのならまだしも、普通のお店の倉庫ですから、さらに状況が悪いと思います。
当社では、基本的に6ヵ月以内のタイヤのみを販売します。1年落ち、2年落ちのタイヤが万が一在庫に残ってしまった場合は、必ず「アウトレットタイヤ」として処分価格で販売します。
2、スペアタイヤのこと。
トラック等のスペアタイヤが、車体のお腹やお尻の所にむき出しで付いているところを見たことがありますか?
この保管で何年も経過し、空気圧も調整されてない状態でいきなり何トンもの重量を載せて走らせたとしたら、どんな事態になるのか想像がつきません。
乗用車でも室内とはいえ、保管状態は良くありません。空気圧だって調整はまずされていないと思います。
数年に一度の点検や、空気圧のチェック、万が一劣化が進んでいるようであれば、新しいものに買い換えるのも必要だと思います。
そして、不安があれば絶対にスペアタイヤで長くは走らないで下さいね。
3、消費期限を設けるべきかもしれない。
当社でも空気圧の点検をしていると、普通に10年ぐらい経過したタイヤを見かけることがあります。
以前にもタイヤ不良車のことを書きましたが、安全のことを考えれば、6年~8年程度の現実的な限界年数で、タイヤにも消費期限を設けるべきだと思います。
とはいえ、これを設けるとなるとタイヤ業界の歴史を変えることになるということなのですが、何か新しい安全機能を開発・実現することよりは容易な気がするので期待をしたいと思います。
参考記事
最後に
題名の問いの答えとすれば、「1年程度の使用に限れば・・・・。」です。
「タイヤは命を載せて走っている。」タイヤメーカーのCMにも出ている言葉です。
タイヤの不良によって、運転手、同乗者だけではなく、歩行者、対向車、後続車等にも取り返しのつかない迷惑をかけてしまう危険もあることを忘れないで欲しいと思います。
藤田芳伸
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