夏に冬タイヤをはくことで起こる3つの危険|白河市・棚倉町のタイヤ専門店

職業病なのか・・・駐車場に止まっている車のタイヤを無意識に点検していまう高橋です。
今回は、これから暑くなる季節だからこそ覚えておいて欲しいタイヤの知識について、私なりに記事にまとめてみましたので、頭の片隅に覚えておいて下さい。

目次

  • 1、タイヤが減りやすい
  • 2、塗れた路面で滑りやすい
  • 3、バーストの危険性
  • まとめ

 

1、タイヤが減りやすい

なんとなく予想はつくかもしれませんが、真夏の炎天下のアスファルトの温度は60度以上にもなると言われています。
アツアツの路面の上にタイヤが押し付けられているので、ゴムが熱によって柔らかくなりすぎて路面との抵抗の増加が予想されます。

冬タイヤは冷えた路面でも柔らかさが必要なので、もともとが柔らかいゴムでできています。
そこに炎天下のアツアツの路面を走行したとなれば、夏タイヤ以上に転がり抵抗が増えてしまうので、燃費の悪化やタイヤの摩耗に大きく影響しています。

冬タイヤを履きつぶしではいている方は、次の冬には溝が「あれ!?」なんてことになっているかもしれませんよ。

2、濡れた路面で滑りやすい

冬に滑りやすくできているスタッドレスタイヤですが、実は雨の路面にはそう強くありません。
雨の路面といってもちょっとした雨なら平気なのですが、夏の強い雨にはとても危険です。

冬タイヤの特徴として、ミゾに細かく切れ目が多数あるのはご存知だと思います。
細かい切れ目の役割は、溶けた氷の上の水分をミゾの間に取り込む事で、なるべく乾いた氷の上にゴムを密着させるように設計されています。
その細かいミゾの吸水性能が、逆に雨の日に必要な排水性の邪魔をしてしまう事があるのです。

路面の水を排水しきれずに、水の膜の上にタイヤが浮くことでハンドルが効かなくなることをハイドロプレーニング現象といいます。
冬タイヤは夏タイヤよりも排水性に劣ることから、このような危険も潜んでいるという事を覚えておいて下さい。

夏タイヤ→ 排水性  吸水性 なし

冬タイヤ→ 排水性  吸水性

3、バーストの危険性

スタッドレスタイヤはゴムが柔らかいため、夏タイヤと比べると熱を持ちやすくなります。
そして、さきほども書いたように、真夏の炎天下のアスファルトの温度は60度以上にもなるので、柔らかいゴムでできている冬タイヤは特に高速道路を走る際は変形の割合が多くなります。

大きな変形はバーストの可能性を確実に高めます。
これに、もし小さな傷があったら・・・なんて考えるともっと怖くなってしまいますよね。

冬タイヤを履いて夏の高速道路の走行はくれぐれも注意してくださいね。

4、他にも・・・

ご存じの通り危険なこと以外にも経済的損失も発生します。

今の冬タイヤは昔ほど夏タイヤとの燃費の差が大きくはないのですが、それは高くない気温でのこと。
夏の路面では確実に燃費が悪くなるのです。
タイヤメーカーは、夏に冬タイヤを履く前提で燃費向上を目指しているわけではありません。

たとえば我々の地域で言うと、冬に本当に冬タイヤが必要なときってほんの十数日ですよね。
その十数日以外の冬の路面での燃費を向上させているのです。

まとめ

夏タイだろうが冬タイヤだろうが、運転を誤れば・・・スピードを出し過ぎれば・・・と、常に危険はあります。
そこに季節に合わないタイヤをはくことで更に危険が増してしまっているということがあるんです。
タイヤの危険は、自分だけではなく他人をも巻き込み、その先は家族も巻き込む大事故になる可能性があることを忘れないで下さい。

まずできること、空気圧点検からお願いします!

参考記事

空気圧点検と一緒に見ておきたい夏タイヤ3つのコト

確実に寿命が延びる!「タイヤローテーション」

国産タイヤとアジアンタイヤの違い

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高橋祐記

昔はそうとう車にお金をかけていたようです。 本当に車が好きで、自分の車を分解しては組み立てる…の繰り返しにより【車の構造】や【各部品の役割】など、地道な独学からの豊富な知識を持っています。 店頭でお客様に何か聞かれて、滑舌がとても悪いうえに、話がマニアックすぎてお客様が『??』となっている所を何度か目にした事も……(笑) そのぐらい滑舌が悪く、豊富な知識を持っているスタッフでもあります。

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