当店では、ヘッドライトの曇りなどの相談がとても多く、ヘッドライトのコーティングなどを施工されるお客様もたいへん多いです。ついこないだヘッドライトを磨いている時にふと「古い車はガラスだったような・・・」と思い、ヘッドライトについて調べてみた所とても興味深い内容だったので、様々な内容を参考に記事にしてみたいと思います。
ヘッドライトでお悩みの方はぜひ読んでみてください。
昔のヘッドライトの主な素材
昭和時代に製造されていた車両は、主にヘッドライトにはガラスの素材が使われているのが普通でした。
現代のような光源がなかった為ヘッドライトは点灯していると熱を持ち、特に夏場などは相当の熱さになります。その熱によって、溶けたり、変形をしてしまうようだと部品として不適切である為、熱害に強いガラスの素材が使われていたのです。
プロジェクターやHID、LEDなど、新たな光源が登場してくると、熱による影響も減少ました。そのおかげでヘッドライトのコンパクト化やデザインの自由度が飛躍的に高まり、新たなヘッドライトの素材が登場するのです。
現行のヘッドライトの主な素材
現在のヘッドライトカバーの素材は樹脂製で、そのほとんどはポリカーボネートという素材になっています。
車のデザインの自由度が高まるにつれて、ガラス素材の頃にはなかなか成形できなかったヘッドライトの形状が流行します。様々なデザインの車種の増加や、車両の軽量化なども加わり、成形が容易でガラス素材よりも軽い樹脂が現代の車両のヘッドライトのカバーとして主な素材となっているのです。
双方のメリットとデメリット
ガラス素材のメリット
熱に強い
光源の熱によって変形などすることはまずないでしょう。
紫外線に強い
ガラスは完全無機質なので、紫外線によって破壊されたり、傷んだりすることはありません。
耐久性
とても硬いのでキズに強く、とても長持ちする。
ガラス素材のデメリット
デザインが単調
ガラスはとても硬く、複雑に形成することが難しい為、単調なデザインになってしまう。現代の車のオシャレなイメージからは離れてしまうかもしれません。
重量
強度を保つ為には厚みが必要になり、重くなってしまう。現代の軽量化が進む流れには向いていないのかもしれません。
傷がつくと直すのが難しい
とても硬いので、なかなか磨いてもキズが消せません。ずっとそのキズと付き合っていくか、または交換するかの方法になるでしょう。
樹脂のメリット
耐衝撃性
ポリカーボネート樹脂の耐衝撃性は、同じ厚さのガラスの約200倍ぐらいあると言われています。ガラスに比べて割れにくく安全。
軽さ
ひと昔前は、カバーにガラス、反射板などは金属だったヘッドライトのユニット全体が全て樹脂製になったことで、約4分の1重量になったとも言われています。とても軽量化に寄与しているのです。
デザインが多様
加工がしやすくなったことで、デザインが豊富になりどの車もオシャレな形になってきている。
樹脂のデメリット
紫外線に弱い
紫外線によって化学反応や劣化により表面の剥がれが生じたり、傷みによる黄ばみが発生してしまう。
車の保管状況にもよるが、悪条件の場合には2~3年で曇りや黄ばみが生じてしまう場合もある。
熱に弱い
いくらLEDやHIDなどの光源だとしても熱によって傷み、内側に曇りが発生してしまう場合がある。
特に純正の明るさよりも明るいものを付けている場合に起きやすい。
傷がつきやすい
衝撃には強いのですが耐傷性には劣り、表面にキズが入りやすく、キズからの劣化が進みやすい。
まとめ
調べてみればみる程、双方に魅力的な部分はあるな。というのが個人的な感想です。
今はほぼ樹脂素材でのヘッドライトなので、曇りや黄ばみに悩んでいるお客様などの声を多く耳にしますが、逆に考えると加工もしやすく、ご自分で磨いてキレイを保てている方も多いかもしれません。
ヘッドライトの光量は車検などの検査にも影響する為、光量不足と判定された場合には光量を確保する為の磨きの作業が必要だったり、パーツ自体をを交換しなければ車検を通す事ができません。
光量が不足したライトで視界が悪い思いをしたり、ボディーはキレイなのにヘッドライトが汚いが為に、外見でマイナスなイメージを持たれてしまいがちです。
当店では、そんな悩みを解決するメニューをご用意しておりますので、ヘッドライトでお悩みの方がおりましたらお気軽にご相談下さい。
参考記事
青木薫
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